ソフトコンタクトレンズは、目に障害を起こしやすいレンズです。
目の障害には、角膜障害と結膜障害がありますが、ここでは角膜にしぼって解説します。
ソフトコンタクトレンズには、1〜2年使える長期型と、使い捨てレンズがあります。使い捨てコンタクトレンズは、目に障害を起こしづらいレンズです。ここでは
長期型のソフトレンズの危険性を述べていきます。
まずソフトコンタクトレンズは、素材がやわらかいため、装用感が抜群によくなっています。これはハードレンズと比較すると、よくわかります。
このソフトレンズの装用感のよさは、逆に言うと
目の異常を気づきにくくするデメリットにもなります。そのため目の異常に気づいたときには、角膜浸潤や角膜潰瘍にまで発展していた、ということもありえます。
このように目に傷がついているのに、気づきづらいソフトコンタクトレンズ。
もしこういった状態の目に細菌が入ると、簡単に感染してしまいます。 それなのに、汚れた手でレンズをつけようとしたり、煮沸消毒を怠ったりする危険性に満ちています。こうなると細菌が感染し、大変なことに。
そのほか水道水で目を洗うことも危険です。
水道水には、塩素程度では死滅しない「
アカントアメーバ」という細菌が住んでいるからです。この細菌が角膜の傷口に感染すると、角膜が白くにごり、角膜移植ということもあるのです。
ソフトコンタクトレンズによる、そのほかの危険として、
角膜が酸素不足になりやすい、ということが挙げられます。使い捨てレンズは耐久性を考えなくてもいいので、薄くしかも含水率を高めて、酸素透過性をアップできます。
しかし長期装用型のソフトコンタクトレンズの場合、やぶれないようにするために耐久性を考えなければなりません。そのためレンズが厚くなり、酸素透過性が低下します。
かといって酸素透過性を上げるために、含水率を高められないのです。
ただでさえソフトレンズは、水分が多いレンズ。そのため
レンズ内部に細菌が繁殖しやすく、涙のなかのタンパク成分も付着しがち。もしこれ以上、ソフトレンズの含水率を上げてしまうと、さらに細菌の繁殖をゆるし、タンパク成分も付着することに。
含水率を上げたばかりに、タンパク成分が付着すると、かえって大気中からの酸素の経路を遮断してしまいかねません。また長期に使っていると、どうしてもレンズ内部がよごれてきて、酸素透過性はだんだんと下がってきます。
このほかソフトコンタクトレンズは、角膜にフィットしていて動かないため、涙の交換率が低下します。このことも、角膜の酸素摂取量を少なくする要因になっています。
以上のように、ソフトコンタクトレンズには、「傷があるのに気づきづらい危険」、「そこに細菌が感染する危険」、「角膜の酸素不足の危険」という、三つの危険があるわけす。